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知床の旅♪

昨日から北海道の知床に来ているので今回は「知床連山と知床五湖」を

眺めに行ってきました。ほんとうに綺麗でした。

行く前にホテルのロビーに置いてあった知床半島を案内する小冊子をみつけたので

少し読んでみました。ページをめくっていく中で目にとまったのが、

「知床の5月10日~7月初旬にかけてヒグマ発生率は高濃度」だとか。

「なるほどぉ…ヒグマかぁ」。ただ、なんとなくヒグマとの遭遇に思い

を馳せましたが「ま、大丈夫でしょ」と、自分に言い聞かせ、

あまり気にせず、いざ出陣!

 

格安レンタカーを借りて車で行くこと90分(片道)

途中、車窓から見渡す景色はまさに北海道の道東ならではの雄大

なパノラマ。とにかく広いのなんのって。

「東京ドームが何個分?!」なんていうようなレベルではない。

 

走らせる車のスピード感覚も鈍るようで、アクセルペダルを深く踏んづけている

つもりはないのに気がつくと時速100キロぐらいは軽く超えてしまう…怖っ

知床斜里を出発してオホーツク海沿いの知床国道を、ただ、ひた走るとウトロから

知床峠と知床五湖方面へと分岐する。そこから先がいよいよ世界遺産!

知床の始まりです。

 

このあたりからは道幅も少し狭くなり、周りはすっかり原生林。

道路脇で鹿が草をムニュムニュ食べていたり、都会で見かける野良猫のように

キツネが頻発。湿地帯に横たわった朽木に腰掛けてキョトンとこっちを

見ているリスがいる。いったい何を考えているのだろうか…

はたまた爽快な青空に目をやるとオオワシが羽をいっぱいに広げ

旋回しながら獲物を探しているようです。それにしてもでっかい鳥だなぁ。

道ゆく車は少なくて、遠く前方を見ても後ろを見ても、たまにしか車も来やしない。

しーんとした静寂な中、かすかに聞こえる蛙のケロケロの声。

こんなアドベンチャーな情景は少し不気味な怖さはあるものの、不思議な楽しさも

あるってところです。

 

そんな独り占めの時間を傍らに、しばらく走るとS字のカーブが続き、

アップダウンを繰り返した道のりです。

カーナビで確かめる目的地までの距離は残り6キロとなり「ここらで熊でもでないかなぁ」

なんてワクワクしながら車の速度をぐーんと落して走ってみること数分・・・

ゲッなっなんとぉぉお!紛れもなく本物の大きな一頭のヒグマが笹薮から

飛び出してきました。でっぷり太ったヒグマは、頭を左右に大きく振りながら

ゆっさゆっさと歩いてくる。それも厄介なことに車と対面して歩いてくる

テレビで見る怖そうなヒグマ。まさにあれだ。

このまま進むとヒグマとぶつかるので止む無く車を停めてヒグマが何処かへ

行き去るのを待った。それにしても先ほどまでのワクワク感が一気に吹っ飛び、

ぞっとして身の引き締まる思いに一変。

そうこうしてるうちにヒグマは笹薮の中へ去って行きました。

 

ちなみに遭遇してから去っていく間を時間にすると短いですが、

すごく長く感じたひと時でした。怖かったです。

だけどヒグマに遭遇したとはいえ、所詮、車の中です。

にもかかわらず、あれほどの恐怖に苛まれるなんて。

無防備のまま山で偶然でくわしたら、どれほどの恐ろしさかわかるよう

な気がします。

 

ちなみに今回で3回目の知床の旅ですが、始めての体験でした。

これに懲りずにまた来させていただきます!

*下の写真はあいにくヒグマが笹薮にいるところしか撮れませんでした。

身の安全を考えているうちにシャッターチャンスを逃してしまいました(残念)